コラム

家族や大切な人が家出した時に知っておくべき知識

投稿日:

樹海

 

突然、大切な家族が家出をした。

突然、大切な人が失踪した。

 

旦那・妻・パートナー・娘・息子・子供・親・・・・・・。

 

警察では、生活の本拠を離れ、その行方が明らかでない者を「行方不明者」として届出を受理しています。

まず、警察に行方不明者届(旧:捜索願)を出してください!

(注 : 以前は、いなくなった人を家出人として捜索願いを出していましたが、平成22年4月1日に施行された「行方不明者発見活動に関する規則」により、家出人は行方不明者、捜索願いは行方不明者届(旧:捜索願)に変更されました。)

警察に行方不明者届をだす前に知っておくべきことのまとめ

行方不明者届(旧:捜索願)は誰が出せるの?

行方不明者届(旧:捜索願)を提出できるのは、行方不明者と次の関係がある人に限られています。

  • 親権者、後見人
  • 配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)
  • 現に監護する者
  • 福祉事務所の職員

上記の他、同居人、雇主その他社会生活において密接な関係を有する者。

行方不明者届(旧:捜索願)はどこに出せばいいの?

  • 行方不明者が行方不明となった場所を管轄する警察署
  • 行方不明者の住所を管轄する警察署
  • 行方不明者の届出をしようとする人の住所もしくは居所を管轄する警察署

に届け出します。

行方不明者届(旧:捜索願)の受付時間は?

警察署の生活安全課に届ける場合は窓口が開いている時間(平日8:30〜17:15)

そのほか警察署の当直では24時間受付しています。

土日祝日や夜間の場合は、届け出する警察署に確認してください。

行方不明者届(旧:捜索願)を出すときに必要なものは?

  • 行方不明者の写真(最近のもの)
  • 印鑑

そして警察に行くと詳しい聞きとりがあるので以下のことについて整理しておいてください。

  • 置き手紙や遺書はないか。
  • 本籍、住所、職業、氏名、生年月日
  • 身長、体格、髪型、血液型等、身体の特徴に関すること。
  • 服装、所持品等に関すること。
  • 行方不明となった日時場所や、原因動機等に関すること。
  • その他、行方不明者の発見のために参考になる事項。

行方不明者届(旧:捜索願)には費用がかかるの?

費用は一切かかりません。

(家出中に山で遭難したなど特殊なときは、費用がかかる場合もあります。)

行方不明者届(旧:捜索願)を提出したら不受理が出されているのは?

いなくなった人を探したいと思い警察に行方不明者届(旧:捜索願)を提出したら受け取ってもらえない。

不受理届が出ていると知り、なぜ?と思われたのではないですか。

それは、いなくなった人が警察に先回りして行方不明者届(旧:捜索願)をあなたに提出させないように手を打ったのです。

探されたくないという意思表示です。

 

行方不明者届(旧:捜索願)の不受理届の理由

警察では、加害者のDV暴力から被害を防止するために被害者からの申し出(不受理届の提出)によって、行方不明者届(旧:捜索願)を不受理にしています。

それは、行方不明者届(旧:捜索願)の提出により被害者を追跡させないため、DV暴力から被害者を守るためです。

 

DV暴力の加害者ではないのに不受理届がでていて愕然としている配偶者が知っておくべき知識

余談ですが、DV暴力を理由に不受理届は申し出でできるので、実際にDV暴力がなくても不受理届は提出できてしまうのです。

実際、私の親族にDV暴力をしていないのに配偶者に不受理届を提出された人がいます。(配偶者が浮気をし家出した時に、不受理届を悪用していました。)

いなくなった人が行方不明者届(旧:捜索願)の不受理届を出している場合は、住民票などの発行や住民基本台帳閲覧制限などもしている可能性が高くなります。

もし、いなくなった人があなたの配偶者の場合は、勝手に離婚届を提出されてしまう可能性があるので、本籍地の市区町村長に「離婚届不受理申出」を出しておくといいでしょう。

「離婚届不受理申出」の提出には、印鑑と身分証明書が必要です。

役所の戸籍係にある「離婚届不受理申出」の用紙に住所・氏名・本籍地・生年月日を記入する簡単な手続きで、あなたが取り下げなければ有効期限は無期限です。

 

行方不明者届(旧:捜索願)を出した時の見つかる確率は?

この表は、警察庁生活安全局生活安全企画課で公表している資料です。平成27年中における行方不明者の状況資料より

 
 
発見
死亡確認
帰宅等確認
その他
総数
行方不明者届受理から所在確認までの期間
合  計 受理当日 2日〜7日 8日〜14日 15日〜1か月 1か月〜3か月 3か月〜6か月 6か月〜1年 1年〜2年  2年〜
32,898 13,966 11,000 1,182 1,013 1,561 869 989 874 1,444
 4,092 955 1,749 282 243 304 146 113 71 229
 34,991 14,231 12,791 1,739 1,447 1,672 686 763 511 1,151
 8,251 1,291 1,397 280 293 593 464 995 737 2,201
    80,232 30,443 26,937 3,483 2,996 4,130 2,165 2,860 2,193 5,025

発見・・・警察活動により発見された者

死亡確認・・・所在確認時に死亡していた者

帰宅等確認・・・警察活動以外で所在確認した者

その他・・・届け出の解消等

受理当日から7日までの間で発見されたのは約31%、3人に1人は警察の力によって発見されています。

その反面、受理当日と2日〜7日までの死亡率がかなり高いという気になる結果が出ています。

行方不明者の状況によって警察の対応が違うと知っていますか?

大切な人がいなくなったら心配ですよね。

警察の力を総動員して見つけ出して欲しいと思ってしまいますが、残念ながら積極的に動いてくれません。

ひとくちに行方不明者といっても、いなくなった原因・状況によって警察の対応は違います。

警察で行方不明者届(旧:捜索願)が受理されると、行方不明者が特異行方不明者に該当するかどうかを判定されます。

行方不明者を2つに分けるのです。

行方不明者と特異行方不明者のちがいは?

行方不明者とは、生活の本拠を離れ、その行方が明らかでない人のこと。

本人の意思で家出した人です。

特異行方不明者は、以下にあてはまる人です

一 殺人、誘拐等の犯罪により、その生命又は身体に危険が生じているおそれがある者

二  少年の福祉を害する犯罪の被害にあうおそれがある者

三  行方不明となる直前の行動その他の事情に照らして、水難、交通事故その他の生命にかかわる事故に遭遇しているおそれがある者

四  遺書があること、平素の言動その他の事情に照らして、自殺のおそれがある者

五  精神障害の状態にあること、危険物を携帯していることその他の事情に照らして、自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある者

六  病人、高齢者、年少者その他の者であって、自救能力がないことにより、その生命又は身体に危険が生じるおそれがあるもの

引用 : 行方不明者発見活動に関する規則 第二条

まとめると、本人の意思ではなく外部の要因でいなくなってしまった可能性があり、生命や身体に危険が及ぶ恐れがあるまたは、事件に巻き込まれている可能性がある人と、自殺の恐れがある人や子供と老人などで生命またはに危険が生じる可能性がある人です。

いなくなってしまった人が行方不明者または特異行方不明者のどちらに判定されるかで、その後の警察の対応が変わってきます。

特異行方不明者に判定されたら

特異行方不明者に判定されれば捜査が始まります。

特異行方不明者手配の有効期間は、手配をした日から 3 月を経過する日まで。(継続の必要があると認めるときは、3 月ごとにその期間が更新されます。)

認知症の人が行方不明になった場合は、警察への届け出が翌日以降になると発見時に死亡している確率が高くなります。

なので、急いで警察に届け出をしてください。

2013年の桜美林大学の鈴木隆雄・老年学総合研究所長らの調査の結果では、

認知症が疑われる行方不明者届が出された10,322人のうち388人が死亡。

このうち776人の家族に調査票を送り、全回答があった204人分を分析しました。

結果は、

発見されたのが行方不明になった当日なら82.5%が生存。

翌日ならば、63.8% (その日に発見された人を100%とする)

3〜4日目は、21.4% (3〜4日目に発見された人を100%とする)

5日目以降は0%

徘徊等の行方不明者のうち3〜4%が死亡状態で発見され、生存者と比較して女性が多く認知症の程度が比較的軽いと指摘しています。

そして徘徊は、冬と春が多く、時間帯では早朝から朝にかけてと多い(43.8%)。

発見場所は、海、河川、河川敷、用水路と水場で6割以上を占めていました。

死因がわかっているのは61人で、水死が24人、低体温症が21人です。

認知症が軽くても油断せず、早めに手を打ってくださいね。

認知症の高齢者で各市町村保護された人は、厚生労働省で特設サイトでリンク先から探せるようになっています。

 

行方不明者に判定されたら

行方不明者は、警察のコンピューターに行方不明者の登録が行われ、全国の警察に手配されます。そして、手配されると通常の警察活動などを通じて行方不明者の発見に配意されます。

そのほかでは、掲示板や警察庁のHP上などで情報を募ってくれます。

残念ながら行方不明者に判定された場合は、行方不明者を発見するための捜査が始まるわけではなく、警察の日常業務の中での発見に期待し待つしかないのです。

行方不明者は個人的なトラブルや悩みなどの事情で、自分の意思で家出していると判定されています。

なので警察が行方不明者を発見したとしても、強制力をもって保護をしてくれるわけではありません。

なぜなら民事不介入の原則が働くからです。刑事事件(犯罪に関わる事件)に巻き込まれているなどの事情がなければ、警察は強制力をもって保護することはできないのです。

警察は、行方不明者に「行方不明届がでていますから、連絡を取ってください。」と説得するしかできません。

いなくなった人が、連絡をする気がなければ結局、行方不明のままです。

警察の力で行方不明者が発見されるのは、受理当日から7日までの間では約31%、約3人に1人。全体では約41%です。この行方不明者は、特異行方不明者も含まれています。

捜査をしてもらえる特異行方不明者と警察活動中などで発見される行方不明者と合わせた数なので、行方不明者に判定された場合は、警察の力で発見されるとは期待できません。

平成27年度の警察職員は3万人弱です。

区分 警察庁 都道府県警察 合計
警察官 皇宮護衛官 一般職員 警察官 一般職員  
地方警務官 地方警察官 小計
定員 2,112 879 4,750 7,741 628 257,953 258,581 28,347 286,928 294,669

この3万人弱の警察職員のうち行方不明者の捜索に関する部署の職員は16,000人前後。

毎年8万人以上いる全ての行方不明者を警察の力で探し出すのは不可能な状況です。

 

実際、2017年に起きた9人が殺害された座間事件では、9人全員の行方不明届が提出されていました。

そしてそのうち6人以上は、特異行方不明者と判定されています。

ですが、被疑者を検挙できたのは被害者の兄の捜索活動でした。

 

まとめ

突然、大切な家族が家出をした。

突然、大切な人が失踪した。

そのとき、まず最初にするべきことは、

警察に行方不明者届(旧:捜索願)を提出することです。

警察に行方不明者届(旧:捜索願)をした当日から7日までの間で発見される確率は約31%です。

届け出が早いほど、発見できる確率が高いのです。

しかし

行方不明者届の受理当日から7日までの間の死亡率は約3.4%という悲しい現実を知っておいてください。

もし、

他の手立てはないのだろうか

後悔をしたくないから、全力でいなくなった人を探したい

と思うかたには、探偵に家出人調査を依頼することをおすすめします。

 

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